発達(development)は、肉体的、精神的に変化・成長するプロセスである。
個人差を伴い、遺伝的な影響もあるが、社会的な環境などを含む様々な要素が関連しあう。「生涯人間発達論」(医学書院)において服部は「発達とは成長を含む成熟に到達するプロセスであり、質と量の両面にわたる展開」と定義している。介護の専門職として高齢者にかかわる時、人間は生まれてから死ぬまで連綿と発達していく存在であるという理解は大切である。
発達段階とは、発達の過程をいくつかの段階に分けたもので、それぞれの段階は、他の段階と明確に区別できる特徴をもつ。発達段階の移行は不可逆的なもので、ある段階へと進んだ後はそれ以前の段階に戻ることはない。
発達課題とは、それぞれの発達段階において達成することが望ましいとされている課題のことであり、発達課題を達成することで次の発達段階に必要なスキルなどを獲得することができるため、健全で滞りのない発達が可能になると考えられている。
発達段階についてエリクソンやハヴィガースト(アメリカの教育学者)は、人間は死ぬまで連続して漸次発達してゆく存在であるとし、フロイトやピアジュがとりあげなかった老年期の成熟(老いの受容と自我の統合)を視野に入れて発達を論じている。
発達課題は、それが定義された社会における「あるべき人生」についての考え方を反映している。したがって、時代が変われば、また文化が異なれば、達成することが望ましい発達課題に違いが生じる可能性があることに注意が必要である。その他、発達に関する諸説は下記のようなものがある。